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「姉との体験」俺と姉貴(最終話)

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俺の目は、自然と姉貴の胸と下半身に行っちゃう。
ダメだって思っていても、どうしてもそこを見てしまう。
姉貴は雑誌を読んでいた。
背の高い俺からは、小さな姉貴の胸元が丸見え。
「ヨシヒコ? アンタ、何大きくしてンのよ」
「? え? ウア!」
「あー、あたしの胸見たンでしょう。
やらしいわねえ。ふふふ」
「……」
「何? 黙っちゃって。図星だったの?」
「……」
「見たいなら見せてあげてもいいよ、なんちゃって」
ブチン! と俺の中で音がした。
ごめん、神様。オヤジ、オフクロ、そして姉貴。


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「ちょッちょっと!! ヨシヒコ! 何するの!?」
「姉ちゃん、ゴメン! お、俺、もうダメだ!」
「ダメだって、何言ってンのよ! ダメなのは私!」
「もうダメだー! 姉ちゃん!」
もう夢中で姉貴にむしゃぶりつく。
あの日見た姉貴のオッパイ、
ここ数日俺のネタだった姉貴のオッパイ。
もうだれにも渡さん。
ムチャクチャ薄着だった姉貴の服を無理矢理脱がして、
俺は姉貴の胸をもみしだく。
ああ、ムチャクチャ気持ちいい。
「ヨシヒコ! ダ、ダメだってェ、アアン!」
ダメなのは僕です、お姉ちゃーん!
姉貴は風呂上りだったので、
もうたとえようもないくらいいい香りだった。
あの日見せ付けられて生殺しだった姉貴の胸は、
最高でした。
もう、何をしたのかよく覚えていません。
ムニムニ。プニュプニュ。
姉貴の抵抗は次第に弱まっていく。
力が入らないようだ。
俺はもう止められるはずもなく、
姉貴のパンツに手を突っ込んだ。
「ヨシヒコ、お願い、ダメ、ダメ、やめてお願い」
「姉ちゃん、でももうグチョグチョだよ」
「だってヨシヒコ、もう、ダメだって、やめて」
俺は一気に姉貴のパンツを脱がせた。


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ああ、夢にまで見た姉貴のオマンコ。
もう何度でも書くぞ。 姉貴のオマンコ。スゲエきれいだ
姉貴のオマンコ。 うらやましいだろう。
スゲエきれいだ。姉貴のオマンコ。
ああ、目の前に姉貴のオマンコがあります。
もう死にそうです。
もう頭の中は真っ白。いじって指入れて舐めて噛んで、
ありとあらゆること。 ここ数日、
妄想にふけっていたこと、すべてやり尽くした。
そのたびに、姉貴はビクンビクン動く。
スッゲエかわいい、マジで。
もうダメだ。姉貴と死ぬ。
俺は姉貴とセックスしたら死んじゃいそうだ!


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「姉ちゃん、入れるよ」
「アア、アアン! ダ、ダメだよ、ヨシヒコぅ」
「もう我慢できねェよ。ゴメン」
皆さん! 皆さん! 私は! もう!
私は! 入れちゃいました! ハハハハ!
姉貴の中は、背徳の感情からか、
ムチャクチャ気持ちよかった。
これまでも少なくない数の女の子の内臓を
かき混ぜてきた俺だけど、
姉貴のそれはすでにレベル違いだった。
気持ちよすぎる。 キツイ、けどあったかい。
ウオ、ダメだ! いいよ、姉貴!
「ヨシヒコ! もっとかき混ぜて! もっと動いてよぅ!」
「姉ちゃん! ア、アア! スッゲエ気持ちいいよ!」
「私も! アア! もうダメ……
イッちゃう、イッちゃうよう、ヨシヒコ!」
「俺もイキそう、姉ちゃん、姉ちゃん!」
「ヨシヒコ、私、私、
今日、いいから出して、中に出して!」
マジですか! マジですかレイコ姉ちゃん!


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セックスを終えたあと、俺は正直に、
自分が姉貴と血がつながっていないことを、
トオルが話しているのを聞いてしまったということを
姉貴に話した。 それからというもの、
俺と姉貴はことあるごとにセックス。
さっきもしてきたばかりです。
でも姉貴はトオルと、俺はマイコと付き合っている。
浮気っていうのか? これ。
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「姉との体験」俺と姉貴④

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俺は、姉貴と小さい頃にかくれんぼで
隠れた間仕切りのくぼみに入った。 姉貴はいつも、
ここに隠れた俺を見つけられずにふて腐れていたっけ。
「ヨシヒコ? いる?……入るよ?」ガチャリ。
「ヨシヒコ? いないの? まだ帰っていないんだ……」
「レイコ? ヨシヒコ君帰ってる?」
「ううん。まだみたい。玄関は……鍵も閉まってる」
「早く戻ってこいよ、レイコ」
ヤバイ。
自分で姉貴をセックスさせる方向にもっていっちまった。


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姉貴が部屋に戻ってからは、もう地獄だった。
この「隠れ場」、実は姉貴の部屋が丸見えで、
でも向こうは気がつかない。
幸か不幸か、姉貴のベッドが目の前にあるポジション。
ライブ(泣)。
「レイコ……」
「トオル……
アン! そんなにしたらダメだっ!……てェ」
「ダメなのかいいのかハッキリしろよ。ホラ」
「アアン! そんなに動かさないでよぅ……ウウン!」
ああ、トオルの浅黒い手が、
姉貴のパンツの中で動いている。
もう、俺の胸はバックバク。
マイコもウチの学校のミスだったから、
初めてセックスするときは
スゲェうれしくて緊張したけど、
今回はその比じゃない。
心臓が口から飛び出そうって、マジで感じた。
あ、トオルのヤツ、姉貴のおっぱいもみ始めやがった!
クソゥ。 ウオ! ……姉貴、胸真っ白。
ああ、スゲェうらやましい。もうどうしよう。
クソ! あ、ああ、パンツ脱がされちゃうよ、姉貴!
ダメだって言え! トオル、早く脱がせ!
このグズ! 俺、何言ってんだよ……。
トオルが、慣れた手さばきで、
姉貴のパンツを器用に脱がす。
グチュグチュクチャクチャと、
いやらしい音が部屋に響く。もう頭割れそう。
ウア! そんなにしたら姉貴の内臓丸見えだよ!
ダメだって、いや、早くしろ!
「アアン、トオル、乱暴にしちゃだめだよ……」
「もう俺興奮しちゃってさ、ダメだ、
我慢できん。レイコ、しゃぶって」
しゃぶってって請うておきながら、
姉貴の小さな頭をわしづかみにして、
無理矢理しゃぶらせるトオル。
姉貴はいやらしい音を立てて、
トオルのをしゃぶり始めた。
ジュルジュルッ、チュポチュパッ。


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「うおお、レイコ。いつもながらスゲェな。
すぐイッちまいそうだよ」
「ううん、トオル、ジュルジュル、
気持ちいい? グブッグポッ」
「レイコ、お前のも舐めさせろよ」
「ジュルッ! ダメだって、汚いから!」
「汚くたっていいんだよ!
俺がきれいにしてやるから、ホラ」
「アアン! ダ……メ、ダメだ……って、トオ……ル」
トオル、殺すぞ! いや、兄さん!
どんどんやっちゃってください!(泣
うわァ、姉貴の内臓……スゲェきれいだ……。
全然毛が生えていない……。トオル、うらやましいぞ!
もう俺は我慢できず、「隠れ場」でオナニーを始めていた。
トオル兄さん(藁)は、姉貴の内臓を丹念にいたぶる。
コヤツ、すっかり姉貴のツボを心得ているらしく、
舌や指を動かすたび、 姉貴はビクン! と
細い体を小さく震わせて、あえぎ声を漏らす。
「ホラ、やめちゃうとやってやンねェぞ? いいのか?」
「ダ、ダメェ、やめちゃ……もっとして……」
俺、こんなに早かったっけ? と思うくらい、
俺はすぐにイッてしまった。
「トオル……もうダメ、して、ねえ、してよう」
お姉ちゃん!? なんてはしたないことを言っているの?


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「何をするんだよ? 俺、わかンねェよ」
「早く入れて……」
「あ? 何を入れるンだよ?」
「恥ずかしいよゥ」
「じゃあヤメだな」
「! ダメ! トオルの……」
「俺のなんだよ」
「おち、おちん、おちんちん……」
「俺のチンチンをどうするんだよ」
「もう言えないよゥ」
「よしよし、わかったよ。ブチ込んでやるからな。ホラ!」
「アアン!」
はぁ、気持ちよさそうですなァ。うらやましい限りですたイ。
トオルの赤銅色の息子さんが、
姉貴の内臓を引っ掻き回すこと小一時間。
漏れはその間、4回も抜いてしまった。
ソリャそうだ。やっちゃいけないと
思って自粛していた、本当はやりたくて仕方がないネタが、
目の前で行われているんだから、もう止まらない。
その晩、俺の頭の中は、昼間見た姉貴の体でいっぱいだった。
網膜に焼き付いちゃって、もう寝ることもできない。
すでにオナニーも3回。でも一向に収まらない。夜の3時。


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その数日後、両親が仕事で遅くなった俺たちは、
また夕食後の ボーっとした時間を過ごしていた。
「ヨシヒコー? お茶飲む?」
「うん、飲む。ちょうだい」
「ハイ。ねェアンタ、最近どうしたの? 元気ないけど」
「え? そうかな? そんなことねェよ」
あまりに強烈な体験だったため、最近はマイコとも上の空。
学校でもボーっと独りでいることが多い。
それもこれもアンタのせいだよ(藁
「何かあったの? 私に言ってみな」
「え、なんでもねェって! いいだろ?」
「あ、マイコちゃんとケンカしたんでしょ?」
「違うって!」
「ふふふ。すぐ怒るんだから、かわいい」
ああ、もうダメだ。神様、俺をとめてください。
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「姉との体験」俺と姉貴③

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日に日にゲッソリしてくる俺。
ある日、学校で友達のトモノリに突っ込まれた。
「オイ、ヨシヒコ。お前、
なんで最近そんなにやつれてンの?」
「……ン? ああ、俺ね。いろいろと悩みがあるんだよ」
「悩みィ? お前が?
オイ、マイちゃんとなんかあったのか?」
「マイコとはなんにもねェよ。いろいろ家族のことで……」
ここまでつい言ってしまった自分にどきりとした。
「家族? 何、おばさんに怒られたのか?
こら~よしひこちゃん~とか」
「違ェよ! 小学生じゃないんだから」
ホッとした。考えてみれば、
そんな突拍子もないことを他人がわかるはずもない。
と、高を括っていた俺に、
トモノリの言葉がぐさりと突き刺さった。


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「じゃあ姉ちゃんに欲情したんだろ」
「ち、違うって! なんで俺が姉貴に欲情するんだよ!」
「あ? 何興奮してンだよ、ヨシヒコ。冗談だろ?」
冷静に考えれば、バカな高校生同士がふざけあっているだけだ
友達の女兄弟にちょっかいを出すような冗談を言うでしょ。
アレ。 しかし奇しくも違う意味で
ズバリ的中した俺には、ちょっとキツかった。
「でもレイコさん、スゲェかわいいよなァ。
マジかわいいよ……」
「オイ! 何、ヒトの姉貴で遠い目をしてンだよ!」
「ヨシヒコ、お前は俺の弟になるんだな……」
「バカ言ってンじゃねェよ!」
俺の中で、何かが加速し始めた。アネキハカワイイ。
本当はいいと思っているのに、
ダメだと頑なに信じていたものが、
実はOKという理解に傾くと、
あとは急坂を転げ落ちるごとく。
血はつながっていないとはいえ、
姉貴は兄弟であり、家族なんだから、
絶対に、絶対に手を出しちゃダメだと
念仏のように唱えていた俺は、
第三者であるトモノリに背中を押された格好で――
トモノリは そんなつもりは毛頭ないんだろうけど――
いけない方向に歩み始めた。
そうだ、いくら制度上兄弟っていったって、
もういいんだよな。
俺の頭の中は、自説を無理矢理肯定している。
そのとき、携帯が鳴った。
彼女――マイコっていいます――からだ。


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「もしもし、ヨシヒコ? 今どこ?」
「あ? ああ。学校出たところ。帰っている最中」
「信じられん。なんで私を置いていくの?
待ってたンだよ?」
「あ、ゴメン! マジでゴメン。
ちょっと用があって急いでいたもンで」
「ッたくー。彼女が襲われてもいいのか?
まあいいや、今日は」
そうだった。
マイコと帰る約束をしていたのにすっかり忘れていた。
というより、ここ数日、
学校でマイコと会っていたにもかかわらず、
アイツの顔よりも姉貴の顔が浮かんでくる回数のほうが多い
俺、マズイことになっているのか?


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ふらふらと歩き続け、家に着く。
あの出来事以来、家に入りづらい。
ドアノブを回すけど、家にだれもいないのはわかっている
オフクロも仕事中。
鍵を外してドアをあけると……またトオルだよ。
アイツが来ている。
俺はトオルと鉢合わせて会話をするのも嫌なので、
そっと自室に戻る。 案の定、
姉貴とトオルは部屋でなにやら話をしているようだった
「最近さ、ヨシヒコがなんだかヘンなの」
「ヨシヒコ君が?
もともとそんなに口数は多くないからなァ」
「そうじゃなくてね、なんだか思い詰めているみたいなのよ」
「ふーん。彼女に振られたとか、彼女とケンカしたとか」
「それしかないの? トオル」
「あの年頃の男なんてそんなもンだって」
確かに当たっているよ、トオルさん(藁


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ただな、トオルさん。
俺の頭を悩ませているのはほかならない、アンタの女だよ。
と俺は、間仕切りの向こうに飛び込んでいきたい気分だった。
俺は、姉貴がトオルと一緒にいるという事実がとても辛かった。
彼らの会話一言一言がキツイ。
ヤバイ、俺、本当に姉貴を意識している。
聞きたくない、ここにいたくない――
けど一挙手一投足を監視したい。
隣室で弟がもだえ苦しんでいるとはつゆ知らず、
向こうは盛り上がってきた。
「ちょっとトオル! ダメだって。ダメ!」
「そんな殺生な。だってレイコ、その格好は生殺しです」
「だってヨシヒコが帰ってきちゃうもん」
「じゃあヨシヒコ君が帰ってこなければいいんだな?」
おいおい……。
「だってもしかするとヨシヒコ、もう帰っているかもしれない」
「だったら丸聞こえか? それもいいじゃねェか」
「バカ! やめてよね」
「じゃあ俺が見てきてやるよ。オーイ、ヨシヒコくーん!!」
「バッバカ! やめてよ!」
「じゃあお前が見てきてよ」
「……わかった」
姉貴、やっぱりトオルとセックスしたいんだ(泣)。
どうしよう。 ヤバイ、姉貴がやってきた! 隠れなきゃ!
なんで俺が隠れなきゃいけないのかワカランが、
俺はとにかく隠れた。
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「姉との体験」俺と姉貴②

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ヤバイ。ヤバイものを見てしまった。
俺は血縁じゃない。ショックだった。
トボトボと帰途につく俺。住み慣れた自分の家が
何かよそよそしく見える。
玄関に入って、何万回と通ったいつもの廊下も、
自分の部屋も、 なんだか色彩を欠いていて、
すべて灰色に見える。ショック。
しばらくボーっとしていると、
ドアをノックする音。
「ヨシヒコ? いる? 開けるよ!」。
姉貴が入ってきた。
姉貴の用事はたわいもないこと。
別に取り立てて書くようなことでもない。
だけど俺は、自分と血がつながっていないのに
兄弟だと思っていた 目の前の女の子に、
不思議な違和感と懐かしさを感じていた。


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それから数日。
俺はその事実をだれにも打ち明けることなく、
ひとりでそのことを心にしまっておこうと決心した。
今さら過去を引っ張り出しても何も始まらないし、
むしろ失うものが大きすぎる。
そんな判断からそうすることにした。
ところが理性では理解していても、
本能は正直になるらしい。
ある夜、両親の帰りが遅くなったとき、
俺と姉貴はリビングで、
夕食を終えたあとのボーっとしたひとときを、
テレビを前にして過ごしていた。


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なんの番組を見ていたか忘れたけど、
見るともなしに見る俺たち。
「ヨシヒコ、お茶飲む?」
「ん。欲しい。あ、俺の氷入れて」
「めんどくさい。自分でやれ」
なんて会話を交わして姉貴が立ち上がった。
俺はテレビを見続けていると、
いきなり頬を冷たい感触が襲った。
「ウオ! 冷てェ!」
「アハハハ。ほら、氷入れてきたよ」
「ッたくなんだよ。子供じゃねェんだから。サンキュ」
と俺が手を伸ばしたとき、
うっかりコップを落としてしまった。
「あ! ヤベェ! こぼしちゃった!」
「見りゃわかるわよ!
早く拭かないとカーペットに染みちゃう!」
「ぞうきんぞうきん! どこだっけ!」
あわててお茶を拭き取る俺たち。
結構な量をこぼしちゃっただけに、
掃除はかなり難儀した。
一所懸命拭き取っているとき、ふと目を上げると、
姉貴の胸の谷間が俺の目に付き刺さった。


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その日は結構過ごしやすかった夏で、
俺たちはかなり薄着だった。
そのため、前かがみになると思い切り見えてしまったわけ。
それまで何度も見慣れていた姉貴の体だったけど、
「血縁じゃない」
という事実を理解している俺には、刺激が強すぎた。
不思議なもので、血のつながった兄弟のときには、
まったくそういう対象としてみることは皆無だったのに、
血縁じゃないと知らされるだけで、
よくない気分になってしまう。
「あー! こっちにもこぼしたでしょ、ヨシヒコ! もう!」
くるりと返って、姉貴は向こう側を拭き始める。
ケツがこっちを向く。パンツが透けて見える……
ヤバイ! ダメだ! これは姉貴!
その晩、俺は初めて姉貴をオカズにした。


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その晩から、俺はおかしくなり始めた。
いや、「俺はおかしい」と思わなければやっていられなかった。
何をしていてもどこにいても、姉貴が頭から離れない。
――アレは姉貴! アレは姉貴! ダメだって!――
何度も何度も反芻する。自身を抑制する。だけど、
振り切っても振り切っても姉貴の顔が浮かんでくる。
そんなわけで、家に帰るのがとても辛くなった。
姉貴と顔を合わせるたび、俺は逃げるように部屋に飛び込む。
訝る家族。無理もない。急に態度が変わった末っ子を、
明らかに家族は手を焼いていた。
俺もどうすればいいかわからなかった。
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「姉との体験」俺と姉貴

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俺(ヨシヒコ)は、どこにでもいるありふれた高校生だった。
姉貴(レイコ)とふたり兄弟。あとはオヤジとオフクロ。
郊外に住む、平凡ないち家庭のはずだった。
よく「美人の姉ちゃんにムラムラする」だの
「姉貴を犯す」だの、
妄想みたいな。そんなのは俺には無理。
だって家族だからね。確かにウチの姉貴は
かわいい部類に入るらしいけど、 所詮、姉貴は姉貴。
風呂あがりにバスタオル一枚でほっつき歩いていたって、
下着がすっ転がっていたって、
欲情しろっていうのが無理。血縁なら。


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俺ン家は小さな持ち家のため、人数分の部屋がない。
だからオヤジの書斎なんてもってのほか、
俺も姉貴と同室。 もちろん、色気づいてからは
ちゃんと高い間仕切りで分けてある。
でも完全な別室じゃないから、音は漏れちゃう。
そんな構造。
試験期間中のある日、俺は友達と出かける用事もなく、
サッサと帰ってきた。
帰ってはきたけど、やることがない。
明日の試験勉強もする気がない。
仕方がないので、近くのコンビニに行くことにした。
暇つぶしに。
しばらくコンビニで立ち読みかなんかして家に帰ると、
見慣れない男物の靴が玄関にあった。
姉貴の彼氏(トオル)が来ているらしい。
俺はどうもコイツが苦手で、どうしても馴染めない。
トオルもそんな俺を知ってか知らないでか、
最近は目を合わせても
頭を下げるくらいになっちゃった。
初めはいろいろしゃべったりもしたんだけど。


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自分の部屋に戻ると、案の定話し声がする。
やっぱりトオルだ。
結構な音量でCDをかけている。ッたく、うるせェな。
いつも俺がCD聴いていると、
スゲェ剣幕で怒鳴り込んでくるのはだれだよ――
なんてイライラしていると、
ところどころに姉貴とトオルの会話が耳に入る。
「なあレイコ、いいだろ。だれもいないんだからさ」
「ダメだって!
ヨシヒコだって夕方になると帰ってくるんだから」
「ヨシヒコ君だって小学生じゃねェんだから、
そんなにすぐは帰ってこないだろ」
なんの話をしているんだ? 俺が隣室(同室)にいるんだから、
セックスするのだけは勘弁してくれよ。
予感は的中。急にCDの音量が上がったかと思うと、
姉貴の喘ぎ声が聞こえてきた。マジで勘弁してくれ。

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「ちょっとトオル! 本当にダメ……ちょッ……ダメだって――ウゥン!」
「なんだよレイコ。ダメなのかいいのかはっきりしろよ」
トオルがウチに遊びに来たことは何度もあるけど、
セックスを始めちゃったのに遭遇したのは、俺は初めて。
しかし姉貴、やっぱり気になったらしく、トオルを一喝。
「ダメ! ここではしないって言ったでしょ!」
トオル、ビビッてやめた模様。
そうそう、勘弁してくれよ。
お前らがいないと思っている俺はここにいるんだから、
と胸をなでおろしていると、
俺にとって信じられないことが耳に入ってきた。
「なんだよ、いいだろ。
どうせヨシヒコはお前と血がつながっていないんだから」
何? なんだって?
「なんでそういうこと言うの? 関係ないでしょ!」
「ああ、ゴメンゴメン。ついイライラしちゃって。
本当ゴメン、レイコ」
そのあとも姉貴とトオルはいろいろ話をしていたけど、
俺は頭がグワングワンしていて、全然聞く気にもならなかった。


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昔から「レイコちゃんとヨシヒコ君は似ていないね」
と言われ続けた俺たち。
両親は、姉貴はオフクロ似、
俺はおじいちゃん似と言っていたけど、
正直、自分でもすでに亡くなっていたじいさんに似
ているとは思っていなかった。
しかし血がつながっていないって……
一体どういうことだ?
俺は両親に聞きたいのをガマンして、
ひとまず自分で調べてみた。
役所なんかに自分の用事で行くのは初めて。
いろいろ手間取りながらも
やっとの思いで戸籍を一通申請する。
係の人に呼ばれる数分間、
俺の心臓はまさに爆発しそう。
頭の中でドクンドクンいっているのがわかる。
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